東京での暮らしが長くなり、ここでしっかりと根づいた私が、日々の生活の中で時間を忘れ感動する風景がある。
富士山
上京して看護学生だった頃、研修で河口湖に行ったとき、初めて富士山を見た。
その後、まったく縁がなく過ごしてきましたが、購入したマンションのベランダから南西の方角に富士山がくっきりと見えたときの驚きと感激は言葉には言い表せませでした。
夫に「富士山が見える」と連呼していたようで、「東京からでも富士山は見える」ことを教わりました。 娘の入学式の朝もくっきりと見える富士山をバックに写真を撮ったりと、双眼鏡片手にウォッチングしていました。 二年前にビルが建ち富士山が見えなくなり、残念です。
夕日
北海道日本海側の田舎町で生まれ育った私は、中学時代、夕日を見るために夕方まで海(浜辺)で過ごし、日が暮れるとともに家に帰る生活をときどきしていました。 高校時代は部活で忙しく海には行けず、自宅近くの崖から、眼下に広がる町並みのその先に広がる日本海。水平線に沈む夕日で真っ赤に染まる海と町並みの景色を見るのが好きでした。無心になれた。
上京して押しつぶされそうになったとき、当時付き合っていた彼氏(今の夫)に「日本海に沈む夕日がみたい」と新潟まで車を走らせてもらったこともあった。上京して見た夕日はどこか欠けていて丸いままの夕日が見たかった。 購入したマンションの玄関先の廊下から西の方角に、ビルとビルの間から丸いままの夕日が見れたときは、時間の過ぎるのも忘れて見入ってしまい、とてもホッとし、安心した。タイミングが合わなければ見ることができないだろう夕日を見れたときは幸せな気分になります。
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