2007.2.22

あれから3年・・・
病棟看護師  長谷川妙子

 看護師になって3年目に入り、少し仕事の内容が分かってきた頃、色々な葛藤の中、最初に就職した病院を辞めました。その時、一番考えたのは看護師になって何がしたかったのか、何を目標にしてやっていくのか、どうして看護師になりたかったのか…、なんだかあの頃、同期の者ととり止めもない、どこにもやり場のない怒りを抱えつつ、それなりに色々考え、激論を交わしていました。

 アレから3年が経ち想うこと、何も変わっていないのが現状です。結局、理由にならない理由をひたすら考え、辞めたかっただけなんだということに3年が経ってようやく理解ができました。変わったのは時間と場所だけ、中身は何も変わっていないように感じます。変わったといえば…、ほんの少し仕事の要領を得て、何事にも動じなくなってしまっている悪い所ばかりのような気がします。これを気に反省しなければ…、と思いました。 そんな私もやっと重い腰を上げ、新しいものにチャレンジしようと思い始める出来事がありました。それは最近行かせてもらった研修です。内容が良かったのか、身近な内容だったからか、たまたま興味をそそられるものだったからかもしれませんが、思いのほか、まず面白いと感じたのと、何といっても勉強になったということです。医療は日々進歩しているのに、日々の仕事に追われてなかなか新しい情報がとりにくいと感じていました。この研修に参加し、改めて情報収集の必要性を感じました。 『他の所で起きている事は、いつか自分のところでも起きる、という事を忘れないように』といった講師の言葉が、本当に重く心に響きました。我が身に降り掛からないとなかなか人間、注意を払わないものです。

 私たち看護師は、常に色々な所にアンテナを張って注意深く見て、感じ取っていく必要があります。そんな中で、病院以外の色々な所にいき、色んな人に出会って話をすること、聞くことは五感に響き、興味を引くものだということに改めて気づかされました。何より、自分にとっての大きな財産になったと思いました。時代と共に、感じ方、考え方、生き方、環境、いろいろなものがめまぐるしく変わっていく世の中で、患者さまの医療に対する考え方、求められ方まですべて変わってきています。そのような中で、より質の高い看護を提供できるように、私自身も変わっていく必要があると、ようやく思えるようになった今日この頃です。
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