2007.12.13

看護師としての責任の重さ
病棟看護師 佐藤あゆみ

 私はドジです。「絶対にやるわけがない」と思っていることをやってしまい、「私はなんてバカなのだろう」と、思うことがよくあります。

  一つ、あり得ないようなドジ経験を、はずかしくも紹介させていただきます。時々ニュースで、自動車事故の原因が、「アクセルとブレーキを踏み間違えて・・・」ということを耳にします。私はそんなニュースを聞き、「なんで?どうやったら間違えられるの!」と正直、馬鹿にしていました。自分が経験をするまでは・・・。実は、私もやっちゃったのです。車庫入れでブレーキと思ってアクセルを強く踏み、自宅の花壇に突っ込んでしまったのです。幸い、被害は花壇と車がへこんだくらいでしたが、もし、そのときに車の後ろで子供が遊んでいたりしたら・・・、と思うとすごく恐ろしいことです。それ以来、車の運転はしていません。
  このようなこともあり、私は自分の行動が信じられなくなりました。念願の看護師になって、最初は何をするにも怖かったです。特に注射が怖くてできませんでした。どんなに教科書で血管の走行、神経の走行を勉強しても、本物の腕と血管を目の前にすると、「また私は何か勘違いをしてやいないだろうか」と不安になるのです。 でもこんなことでは仕事にならないのでどうしたらいいか、と悩んでいたら、当時の師長が、「怖いという気持ちはとても大切。看護師が注射をするのは当たり前の業務だけど、患者さまからしたら腕に針を刺されるなんて当たり前ではないし、怖い、と思っているはずです。 看護師として、ただ怖い、怖い、だけでは駄目だけど、‘患者さまは痛いのだ’と思いながら処置をすることはとても大切なことです」と、このような言葉を頂きました。それからは先輩やドクターの腕を借りて練習をさせてもらい、ある程度業務をこなせるようになってきたのです。

 まだまだ未熟で経験不足ですが、看護師の仕事は責任も重いし、ミスは許されないので、これからも慎重に行なっていきたいと思います。そして、いつも患者さまの気持ちになってケアを行なっていこう、と思っています。
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