2009.2.13

少林寺拳法をとおして
病棟看護師  小原 睦

 息子は3年前から少林寺拳法を習っています。最初は友達が習っていることや練習の最後に(先生のご好意で)おやつが配られることなどに興味をもち、一ヶ月の体験入部後、正式に入部をしました。

 私は少林寺拳法を良く知りませんでした。技術練習や勝った・負けたの、試合などをするものだと思っていました。しかし、実際は実技に加え学科もあり驚きでした。学科の内容は“ほんとうの強さとは”・“少林寺拳法とは”・“拳士の心得”などです。大会は二人一組でお互いに技をかけたりかけられたりしてさまざまな護身の技を演武し、審判員が採点するというもので強さを競うものではなく、また驚きでした。
 仕事が休みの時、練習を見学にいくこともあります。年々、構えもさま(・・)になってきており、休まず通っている成果を感じます。でも練習の最後に配られるおやつを受け取るときは相変わらず嬉しそうにはしゃいでいる姿は、入部当初と変わらないなと感じました。 現在、六年生ということ、また茶帯になったこともあり、自分より小さい子供達のお手本にならなければいけない立場になっています。色々な人達との関わり合いができ、学校では学べないさまざまなことを教えていただいているんだなと感じています。
 少林寺拳法とは「護身練胆」、「精神修養」、「健康増進」の三徳を兼備した「人づくり」を目的とした「行」であると、保護者へ向けて書かれていました。なにげなく通わせていた少林寺拳法ですが、奥の深い武道でした。少林寺拳法を通して健康であることはもちろん、精神力・心の強さ・思いやりの心を身につけてくれたらと願っています。

 スポーツや武道に限らず、人間関係において“思いやる心”はとても大切にしなければいけない気持だと思います。看護師の免許を持ち、病院という職場で働いているからこそ尚、常に思いやる心を忘れず患者さまに接していきたいと、息子の胴着姿をみながら改めて思い、その大切さを痛感しました。
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