2010.3.10

外来業務に携わって
外来課長  佐藤ミイ子

 外来業務に携わるようになって約18年になります。外来には毎日いろいろな方が診察に訪れます。健康に不安を持った方、具合が悪くてとても辛そうな方、まれに心身ともに異常のない方の訪れもあります。そして、その顔ぶれも若い方から高年齢の方まで、時には小さなお子さんが怪我をして治療を受けることもあります。訪れる患者さまは、何方さまであっても少にかかわらず何らかの不安を抱いて来院します。特に、はじめて病院を訪れる時、自分で異常に気づいても来院するまではああでもないこうでもないと思い悩む方がいのではないでしょうか。

 以前勤めていた病院でのことです。そして、私が初めて外来業務に携わったときのことです。入院していた患者さまが外来に来て「○月○日診察についていた方でしょうか?」と声をかけられました。「はいそうですが、何か?」と問うと「私、あの日すごく緊張していたので看護婦さんの顔、あまり覚えていなかったものですから・・・、後でこれ読んでください」と言ってお手紙を渡されました。手紙には「この度の私の入院については大変お世話になりありがとうございました。痛いところがお尻であったので、毎日痛い痛いと泣きながらもなかなか病院に来ることが出来ませんでした。やっと決心をしてはじめて受診した時やさしくして頂き、その言葉により気持ちが落ち着き入院して手術を受けることが出来、とてもうれしく思っています。おかげさまで元気になりました。今は有難く感謝の気持ちで一杯でございます。」と丁寧なお礼の言葉が書かれてあり、私自身、とてもうれしかったことを思い出します。
 早いものでスズキ病院に入職して8年目を迎えました。毎日大勢の患者さまと接している中で心がけていることは、患者さまには常に安全にして安心して診療を受けていただきたいという思いです。『安全・安心で、信頼される、心の通う看護の提供』というのは、看護部の方針でもあります。時には、忙しさのあまり対応が不十分で不愉快な感じを与えてしまい、お叱りを受けることもあります。そんな時にはすぐスタッフ全員で話し合い、反省し、気を引き締め業務にあたるようにしています。そして、患者さまからの笑顔や感謝の言葉は、仕事に対しての充実感や意欲につながり、とてもうれしく、疲れも取れたような気分になれます。

 どのような状況の患者さまと関わるにせよ、患者さまの「個」を尊重した関わりを大切にし、患者さまからの笑顔をたくさんいただけるような看護が提供できるよう、これからも努力していきたいと思っています。
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