2010.5.2

きっかけ
2病棟看護師  田中 みゆき

 私が看護師を目指した“きっかけ”になったのは小学校の時に曾御祖母ちゃんが入院をしたことでした。そのとき子供ながら病室にいた曾御祖母ちゃんが何か寂しいようにみえたのです。どうして寂しそうに見えたのか…。病状もあったのでしょうが、いつもにぎやかな家族とのつながりが途絶えたように感じていたのか、不安があったのか。医療者とのコミュニケーションがもう少し上手くいけば良いのにな〜と思いました。「何か身の回りのお世話ができる職業に就きたい」と思ったのが看護師への選択でした。漠然としたきっかけが現実になるまでにかなりのまわり道をしました。しかし、まわり道をした分色々な経験もでき、くの人との繋がりや出会いの大切さを知りました。人との繋がりを自分なりにもう少し密着したものにしたいと思った時、そして父親が糖尿病を発症しコントロールの難しさを知った時に取り組もうとしたのが、日本糖尿病療養指導士(CDEJ)でした。そして、CDEJを習得して8年になります。近年、糖尿病およびその予備軍は増加し続けており、将来的に増大する傾向と考えられています。早急の対策が必要だと国、社会の目が向けた対策として、糖尿病の二次・三次予防であり、それに加えて一次予防に具体的取り組みが開始され始められたのが、特定健診(メタボリックシンドローム:メタボ健診)だと言えます。その中で、CDEJの活動を通して糖尿病予備軍・メタボ群など、糖尿病と診断されていない人への指導が、すなわち一次予防を予防活動し続けた結果、発症がゼロになったとされた地域もあります。

 私は、まだまだ勉強不足なため、地域ぐるみの活動には無理があります。しかし“きっかけ”を取り入れようとしている方へ少なりのお手伝いはできるかと思っています。

 今までの生活を変化させることは難しいです。(私のダイエットと同じ・・・)しかし、それを可能に近づけられるように糖尿病と診断された方と一緒に試行錯誤しながら取り組めたらと思います。“きっかけ”を一人では探しきれていない方、若輩ものですが世間話でもしながら模索してみませんか?声をかけていただけることをお待ちしております。
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