2011.1.5

コミュニケーションを通して
病棟看護師 渡部 真弓

 入職して1年半が過ぎました。結婚を機に上京をし、満員電車での通勤や職場で新しい名字で呼ばれる事などにも少しずつ慣れてきたような気がします。
 日々の業務の中でいつも思うことは、コミュニケーションを上手く図っていくということは簡単なようで難しいものだということです。入職する時に患者さまやスタッフと円滑にコミュニケーションが図っていけるのかがとても不安でした。

 20数年間、地元から出た事もなく訛りの抜けない話し方をする私が都会の病院でやっていけるのだろうか、患者さまはどんな方がいのだろう、都会の看護師さんって取り澄ましているような人はいないだろうか、コミュニケーションを上手に図れるだろうか、受け入れてもらえるだろうか、不安と緊張の中で初めてスズキ病院に面接を受けに来た時に、「あなたと同じ話し方をする人がいるわよ。訛りも個性であなたらしくていいじゃない」、と看護部長に言われホッとしたのを覚えています。
 今でも時々患者さまに「看護師さん出身どこ?」「東北の方?」、と聞かれる事があります。自分では東京言葉を話しているつもりなのですが、おそらくイントネーションがおかしいのでしょうか…?しかし、それが患者さまと話すキッカケの1つとなっていることを最近感じています。ちょっとした話題から患者さまも自分の事を話してくれるようになり、コミュニケーションが図れていくと嬉しい気分になります。
 上京する時に地元の友達や同僚には、「きっと東京に行ったら標準語になるんだろうね。」なんて言われましたが、帰省をした時、「相変わらず訛ってるね。でも変わらなくて安心したよ」、と言われています。嬉しくもあり、複雑な気持ちです。

 まだまだ経験も浅く不安な事だらけの私ですが、いつまでも私らしさを忘れないようにしながら、患者さまや周囲の方々と心の通うコミュニケーションが図れるようにして行きたいと思います。
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